靖国反対フリマ(ブログ;半島浪人ルポ) 071001

「アンチ・ヤスクニ・マーケット」なる靖国神社合祀取り消し訴訟の支援金を集めるためのバザーが30日、ソウル市中心部の鐘閣で開かれた。曇り空にも関わらず、中心部ということもあり多くの客を集めた。普通のフリーマーケットと変わらない風景だが、違うのは靖国訴訟の横断幕。韓国市民団体のたくましさを見た。
 主催は、靖国訴訟、戦後補償など歴史問題に力を入れる大きな市民団体「民族問題研究所」と、フリーマーケットを専門的に運営する「アルムダウン・カゲ(美しい店)」、そして時事週刊誌「ハンギョレ21」。
 衣類、雑貨、書籍、靴・カバン、電化製品のほか、ハンギョレ新聞社が頼んで出品してもらった金大中前大統領のサイン入り壺とか、映画の中で女優が着てた服とかも競売で出された(ちなみに金大中の壺は、立命館のあの先生が高額で落札していた)。美大の学生たちは似顔絵を書いて売っていた。
 民族問題研究所の職員を中心にしたスタッフたちは、お揃いの「帰魂 anti yasukuni」と書かれたTシャツを着ている。僕も着るように言われたが、適当にごまかして着なかった。
 バザーは成功に終わった。政治的・運動的なパフォーマンスも特になく、バザーとして始まりバザーとして終わった。しかし僕には何か違和感が残った。
 韓国の市民活動はたくましい。日本ではこういうバザーはできないだろう。団体の活動資金に思いっきり充てて、明日からまたバリバリ活動していけばいい。
でも、バザーに無償で商品を出品した協力者たちの気持ちは、それでええのだろうか。靖国訴訟支援と書かれたバザーにふらっと立ち寄った買い物客たちは、靖国神社問題について認識を深めてくれたろうか。運動のための運動になってないか?ちょっと首を傾げたバザーだった。
 11月にアメリカで靖国反対行動をするが、どんな運動になるのか。靖国問題は日本国内で解決するべき問題のはずだが、ちょっと不安だ。